今回の講義は生命倫理とホスピスとのつながりについて。ベトナム戦争時に「LIFE」とフリーランス契約を結び数々の戦場から報道写真を世に送り出した岡村昭彦の個人史から、日本のホスピスの歴史を紐解く前半の講義に、昼食をはさんで、午後はHIV-AIDSの感染・発症者3名の個人史から日本のホスピスががん患者中心であること、および、ケアではなく、治療の場でしかないことなどを指摘する内容となっていた。
個人史を糸口と史ながら、日本社会全体のあり様を映し出し、その方向性への疑問を投げかける内容は実に興味深かった。