いわゆる世界女性デーなる日である。通常は、NGOのスタッフも休暇をもらうことになっているし、企業は休みになる。日本には浸透していないが、EUから始まった女性デーはラテンアメリカでは一般的な休日であり、マルチャ(デモ)をする日でもある。
MELELはインディヘナの女性支援も行っているため、この日は休日ではなかった。スタッフの大半が出勤していた。私は路上訪問に行く前に、スタッフとの打ち合わせや、質疑応答の時間をもらっていたので、9時から1時までは路上の状況についての確認を行い、NGOの組織やスタッフについての情報をもらった。
路上については、メキシコシティの70年から80年代を思わせる状況、あるいは、大衆居住区内のストリート・ヴェンダーを思わせる状況であった。行っている支援には統一した指針がない状態であった。アクティビティや支援と現状の不一致、ストリート・チルドレンに関する分析力のなさからくる怠慢な支援状況が垣間見られ、善意に満ち溢れているもののMELELの活動自体はかなり悪質なものといわざるを得なかった。
スタッフとの会話を踏まえて、路上活動に参加させてもらうと、私の考えは的中していた。おそらく、今後サンクリストバルのストリート・チルドレン問題は量的にも質的にも悪化するであろうことが予測できた。