ストリート・チルドレンの死亡に関して、彼らが用いる2つの言説。
①可視化される死:交通事故、殺人など、他者による不可抗力が加えられた死
→殺された、引き逃げられたなど具体的に殺害の状況を説明する言説が現れる
同時に、いつ、どこでなども明確に記憶される。
②隠蔽される死:病死、衰弱しなど、自分達の生活習慣などに起因する死で、死亡時に見届けるものが限られている死
→●●に旅にでた、何処かに言ったなどと死亡の状況があいまいであり、かつ、行き先も具体性にかける。行き先に具体性がある場合、彼女の家にいったなどの場合は、生きている可能性が高い。
これは、死を見届けた人間が身内あるいはごく親しい2,3人に限られることや、死の直前に、マンホールや人目につきにくい湿気のある、暗く、静かな場所に移動するために、死亡事実そのものが実質的に隠蔽されてしまうから。