検索が増えているワードなどで。
ストリート・チルドレンはラテンアメリカで命名され、理論化が試みられてきた社会問題
その背景は、遅れての近代化、アメリカの裏庭としての立地、従属論やマージナル論の系譜があった、世界的に福祉予算削減の方向付けがなされる一方でNGOが立ち上がってきた時代の潮流などいくつかの事柄が挙げられる。
時代性、地域性、アカデミズムの系譜、実践的政策的課題とそれにまつわる台所事情という政治性があいまって形成された問題であることに加えて、ストリート・ヴェンディングを許容できる社会のあり方と構造が前提にもなっていることに着目して現象を読み解くと面白い。
研究上、その他地域でも同じことが言えるが、日本語文献の少なさと、文献が経験に基づく記述の多さや反証可能性の担保されないような、科学的な調査の設計がなされていないものが多いということに注意が必要。また、支援漬けで飼いならされたストリート・チルドレンの短期的な聴き取り調査による記述が、植えつけられた個人史(虚偽ともいえなくはない)に往々にして彩られている。この点に留意してどの資料を検討する際にしようするかをじっくりと再考することなくそのまま使うのは危険である。